ACHIEVEMENT
マアジの発育に伴う深い生息層への移行に関する論文が掲載されました
2022.10.12
マアジの耳石に含まれる炭酸カルシウムの結晶である耳石の酸素安定同位体を分析することで、マアジの近底層移行の概要を把握することができました。また、マアジが飼料を求めて近低層へと生息層を移行しているという仮説を提案できました。この仮説が正しければ、近低層の飼料環境がマアジにとってとても重要であることが推察されます。地球温暖化の進行によって変化する海洋環境の中で、東シナ海陸棚域の近低層も環境変化が予測されます。将来にわたって持続可能なマアジの利用を実現するために必要な、漁業管理手法の開発に本成果が役立つと期待されます。
研究内容詳細
https://www.aori.u-tokyo.ac.jp/research/news/2022/20221012.html
論文情報
タイトル:Vertical habitat shifts of juvenile jack mackerel estimated using otolith oxygen stable isotope
著 者:Megumi Enomoto, Shin-ichi Ito*, Motomitsu Takahashi, Chiyuki Sassa, Tomihiko Higuchi and Kotaro Shirai
掲 載 誌:Progress in Oceanography(10月12日付)
https://doi.org/10.1016/j.pocean.2022.102897